


















作品概要
- タイトル: 【単行本版】今日から家族、そして恋人。5
- 著者: あずせ
- 出版社: KATTS
- 掲載誌: KATTS
- ジャンル: 幼なじみ, ラブ&H, カップル
あらすじ
【全223P】あとがき+カットなどの描き下ろしを収録!「今日からぼくらだけで生きていく――」お互いのバイトですれ違う日々が続いているひなとタカ。
構ってもらえないひなは限界を迎えかけていたが、頑張って我慢をしていた。
そんな中、束の間の二人の時間ができ、久しぶりにすることに…。
・収録作品タイトル『今日から家族、そして恋人。
』第33〜40話※本書は過去、電子書籍『今日から家族、そして恋人。
(33)〜(40)』に掲載されました。
重複購入にご注意下さい。
感想・みどころ
『今日から家族、そして恋人。5』は、血の繋がらない家族として暮らしてきたひなとタカが、互いを恋人として選び直していく年の差ラブストーリーの単行本版第5弾だ。33話から40話までを収録し、あとがきやカットなどの描き下ろしも収録されている。「今日からぼくらだけで生きていく」という覚悟の言葉から始まった二人の関係は、この巻でさらに深く、そして切実な段階へと踏み込んでいく。
すれ違いが募らせる寂しさとイチャラブの尊さ
この巻の軸になっているのは、バイトですれ違う日々を送るひなとタカの関係だ。一緒に暮らしていても顔を合わせる時間が取れない、そんなじれったい状況が丁寧に描かれている。構ってもらえないひなが限界を迎えかけながらも、頑張って我慢を重ねている姿は、家族から恋人へと関係を変えた二人だからこその不安定さを映し出している。血の繋がりという安全網を失って、今度は「恋人」という選択そのものを積み重ねていかなければならない二人にとって、すれ違う時間の長さは単なるすれ違い以上の重みを持つ。だからこそ、束の間できた二人だけの時間が、これ以上ないほど愛おしく感じられるのだ。イチャラブ系のエロ漫画が好きな読者には、この我慢と解放のコントラストがたまらない見どころになるだろう。
待ちわびた分だけ深まる、ひなとタカの密着シーン
久しぶりに二人きりになれた場面で描かれる濃密な触れ合いは、単なる欲求解消ではなく、離れていた時間を埋め合わせるような切実さを帯びている。構ってほしいという気持ちを我慢し続けてきたひなの感情が、タカとの密着によって一気にあふれ出す様子は、シチュエーションものとしての説得力を強く感じさせる。年の差カップルという関係性ゆえに、タカ側にもひなを守りたい気持ちと一人の恋人として求めたい気持ちがせめぎ合っているはずで、その葛藤の先にある触れ合いだからこそ、読んでいて胸が締め付けられるような没入感が生まれる。エロ漫画としての見どころは、行為そのものの派手さよりも、そこに至るまでの感情の積み重ねにある。
家族から恋人へ、積み重ねてきた関係性の説得力
『今日から家族、そして恋人。』シリーズはここまで血縁のない家族が恋人同士になるという特殊な関係性を丁寧に描き続けてきた。5巻という巻数を重ねてなお二人の関係が単純な「両想いになって終わり」ではなく、日々の生活の中で確認し合い続けるものとして描かれている点が、このシリーズの強みだと言える。今回のすれ違いと再会のエピソードも、これまで積み重ねてきた二人の歴史があるからこそ響く。読者はこれまでの巻でひなとタカがどんな道のりを歩んできたかを知っているぶん、今回の我慢も密着も、単発のシチュエーションではなく物語の延長線上にある出来事として味わえる。長期シリーズならではの積み重ねの厚みを感じたい読者には特におすすめの巻だ。
こんな人におすすめの一冊
家族から恋人になるという背徳感と純愛が同居する関係性が好きな人、じれったいすれ違いの末にようやく結ばれるイチャラブ展開に弱い人には特に刺さる内容だろう。年の差カップルの機微を丁寧に描くエロ漫画を探している読者にも自信を持って薦められる。あとがきや描き下ろしカットも収録されているので、既刊を読んできたファンにとっては二人のその後を追う楽しみもある一冊だ。『今日から家族、そして恋人。5』は、我慢の先にある触れ合いの尊さを味わいたい人にこそ読んでほしいレビュー対象作品と言える。


